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ホーム > 組織別情報 > 産業部 > 農林技術研究所 > 研究所ニュース > 詳細

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更新日:平成23年4月1日

静岡県農林技術研究所

No.7/ 平成23年1月/ 研究所ニュース

視点

農林技術研究所の取組 -所長 石戸安伸-

 今年は「平成の開国元年」との決意表明が政府から出されたようですが、この開国の障壁となるのが農業問題だと、世論が喧しいところです。貿易自由化による農業への影響は1993年のガット・ウルグアイ・ラウンドから懸念されてきたことですが、いまだに農業構造の改革はできず、保護農業と言われ続けています。農業崩壊の危機という主張もありますが、むしろ建て直しのラストチャンスと言えます。
 貿易の自由化にも耐えられる強い農業構造を確立することが急務であり、低コストで高品質な農産物の安定生産ができる体制作りを急ぐことが重要であるという指摘は、新聞各紙等でも共通しているところです。本県では全国に先駆け、農林水産業ビジョンにおいて、ビジネス経営体を核とした農業構造の構築を施策展開の基本方向としてきました。このため、農林技術研究所は、この低コスト・高品質・安定生産を目指した技術開発を、研究の目標としてきました。
 農業を取り巻く環境が大きく変わろうとしている今日、農林技術研究所としても、現場のニーズをいち早く汲み取り先を読んだ対応が出来るよう、さらに研究開発のスピードを上げていく必要があると考えています。平成23年度からは新成長戦略として新たな研究課題に取り組んでいくこととしており、今まで以上の農地の高度利用技術の開発、太陽光を利用した半閉鎖型植物工場の開発、高機能発酵茶の開発、静岡型優良木材の開発などに取り組んでいくこととしています。
 今年は開国元年というより、「日本農業建て直し元年」としたいものです。

研究情報

スギ花粉の発生量予測と飛散防止対策

画像:スギの雄花

スギの雄花

 森林・林業研究センターでは、各農林事務所林業普及職員等の協力を得て、スギの雄花が成熟する11~12月に、県内の91箇所のスギ林の雄花着花状況を調査し翌年春の花粉発生量を予測して、その結果を花粉予報としてインターネットホームページや新聞・テレビなどに情報提供しています。
 平成23年春のスギ花粉飛散量は、「非常に多い」と予測されました。形成された雄花の量は、平年の約1.8倍で、少なかった昨年(平成22年)春の約5倍です。なお、非常に多かった平成7年、平成17年春に次ぐ多い花粉飛散量が予想されます。今年の花粉飛散量が非常に多くなりそうなので、飛散が本格化する2月中旬より前に、マスクや予防的薬剤の準備などの対策をおすすめしています。
 長期的な花粉対策として、県内で植栽するスギの苗木をすべて花粉の少ない品種に転換していくために、県内産スギで優れた品種(精英樹)の中から雄花を着けにくい品種を選抜し、より花粉が少なく材質など形質の優れた品種の研究や、無花粉スギの開発を進めています。
 また、即効性のある花粉飛散防止対策としては、花粉症の元凶であるスギの雄花に感染・枯死させる菌類を利用して花粉を飛散させない技術開発を、今年度から(独)森林総合研究所ほか2県と共同で取り組み始めました。
(森林・林業研究センター 企画指導スタッフ 佐野信幸)

ヒートポンプを活用した省エネ栽培技術の開発

画像:従来の温風暖房機(右)とヒートポンプ

従来の温風暖房機(右)とヒートポンプ

 静岡県では、冬の日照時間が長いことから、全国に先駆けて明治時代から施設園芸が始まり、現在でも温室メロン、イチゴ、トマト、バラなどは国内有数の産地となっています。しかしながら、近年の石油価格の高騰や環境意識の高まりで、施設園芸における省エネ技術の開発が強く望まれています。中でも、従来から使われている石油暖房機の代わりに、電気を使用したヒートポンプ(ここでのヒートポンプは、家庭で使用するエアコンの大型のものを指します)の利用が注目されています。
 農林技術研究所ではバラ栽培の省エネ技術として、ヒートポンプと石油暖房機を併用するハイブリッド暖房方式の実証研究を行い、暖房費を30~50%削減できることを明らかにしました。現在、この技術はバラ栽培農家の約半数に導入され、トマトや温室メロン栽培にも普及しつつあります。ヒートポンプは、効率的に冷暖房ができるため、二酸化炭素の排出量を約30%削減できる環境にも優しい装置です。
 今後は、環境負荷の低減や農産物の安定供給に貢献するため、温室の断熱材の強化、太陽熱の有効利用など、新たな技術開発に取り組んでいきます。
(農林技術研究所 野菜科 佐藤展之)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466