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ホーム > 組織別情報 > 産業部 > 農林技術研究所 > 研究所ニュース > 詳細

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更新日:平成23年4月1日

静岡県農林技術研究所

No.8/ 平成23年3月/ 研究所ニュース

視点

茶業研究センター長 中村 順行

 静岡県の代名詞とも言えるお茶は、明治期の輸出を背景に急速に進展し、県内には生産・流通のみならず各種茶関連業界が集積し、圧倒的な主産地としての地位を築いてきました。そのような中、茶業研究センターは、百余年にわたり変遷する時代時代に適応した技術開発のみならず、世の中のニーズを捉えた先駆け研究や新規機械・装置の開発普及により、業界の革新に大きく貢献してきました。
 現在、茶業は「社会・経済的ニーズの変化」、「生産様式の変化」、「生産を取り巻く環境の変化」などにより、大きな転換期を迎え、成熟産業から脱し、新たな産業への構造改革が求められています。
 成熟化した産業を発展させるためには、いわゆる破壊的イノベーションを引き起こす必要があり、質的にも大きく異なる技術革新が求められ、固定観念にとらわれない柔軟な発想と前向きなチャレンジ精神が必要となります。まさに王道としての香味豊かな静岡茶の活気に満ちた地域茶業振興はもとより、需要拡大のための新たな価値の創出は次世代茶業の源としても欠かすことの出来ない課題となっています。
 そこで、茶業研究センターでは、時代を読み、時代に合った一流の「ものづくり」と「ものづかい」の創造に関し、需要を喚起するためのブレークスルー技術を駆使し、「新品種、新茶種や新商品など、様々な茶による新需要の創出」「新しい生産体系に対応した生産力の向上、低コスト型生産技術の確立」「いやし、豊な香り、健康性などお茶の本質を確保し、茶業を持続的に発展させるための安心安全な茶生産体系の確立」を目指し、研究資源を集約化し、新しい時代のイノベーション技術の構築に全力を投入したいと考えています。

トピックス

ビジネス経営体等と農林技術研究所との意見交換会を開催しました

画像:分科会の様子

分科会の様子

 3月18日に、農林技術研究所の研究成果を紹介し、今後5年間を見据えた試験研究の方向性について話し合う「ビジネス経営体等との意見交換会」を開催しました。
 当日は、県内全域からビジネス経営を目指す農業者など約130人が集まりました。
全体会の後、「水稲」「メロン」「イチゴ」「その他」「施設野菜」「露地野菜」「バラ」「キク」「ガーベラ」の8分科会に別れ、今後の研究の方向性について意見交換を行い、参加者から貴重な意見をいただきました。

研究情報

カバークロップで害虫の天敵を増やす

画像:コモリグモ(水稲害虫の天敵)

コモリグモ(水稲害虫の天敵)

 今年度からスタートする「環境保全型農業直接支援制度」では、化学肥料・農薬の5割低減に加えて、さらに地球温暖化防止や生物多様性保全等に効果の高い取り組みを組み合わせた営農活動を支援することとなっています。この制度は、欧州の環境支払い制度で先進的に見られるように、農業の有する多面的な機能を評価し、積極的に活用しようというものです。ただし、せっかく取り組むのであれば、単に地球環境に貢献するだけでなく、営農にとってもプラスになる取組を行いたいものです。
 カバークロップの導入や草生栽培は、支援対象のメニューとなっており、レンゲは、その1つです。かつてレンゲは緑肥として栽培され、現在では春の風物詩の景観作物や養蜂の蜜源として利用されていますが、さらに農林技術研究所の調査の結果からは、レンゲが水稲害虫の天敵であるコモリグモの個体数を増加させることが分かりました。レンゲ栽培後、水田では耕起や代かき、田植えなどの作業が行われますが、この時期をコモリグモは畦畔で過ごします。そして、水田内に害虫が見られる時期になると、移動して害虫を捕食するのです。
 カバークロップや草生栽培は、上手に利用すれば、雑草の防除や天敵の保全、害虫発生の抑制などの効果が期待されます。現在、農林技術研究所では、農地や農地周辺の植生をコントロールすることで、効果的に水稲害虫の斑点米カメムシなどを抑制したり、天敵等の有用な生物を保全する技術の開発に取り組んでいます。
(農林技術研究所 農村植生管理プロジェクト 稲垣栄洋)

新需要に応える荒茶製造工程の衛生管理技術

画像:成果を取りまとめたパンフレット

成果を取りまとめたパンフレット

 近年、緑茶は急須でいれて飲むだけでなく、ペットボトル飲料やお菓子、パンなど、様々な食品の原料として使われるようになってきました。緑茶には食品衛生法上の規格基準はないものの、食品原料として用いる場合は、納入先の食品業者が定めた衛生基準を守るために、これまでよりもレベルを上げた衛生管理が求められています。
 微生物についても例外ではなく、一般生菌数などが規格として盛り込まれることが多いようです。このような状況を受け、茶業研究センターでは、茶葉(荒茶)でどうして微生物が増えるのか、また、増やさないためにはどうしたらいいのか、ということについて、製茶機械メーカー等と共同研究(H19~H21)を行いました。
 その結果、微生物が増殖しやすい工程は、茶葉水分の高い蒸し葉冷却工程から揉捻工程までの間で、微生物は機械に付着した茶渋や、コンベア等に残された茶葉残さ内で増殖することを明らかにしました。
 対策としては、①製造終了後に茶渋や茶葉を洗ったり掃除をして取り除く(蒸し葉冷却機~揉捻機) ②製造前の約1時間、熱風を当てて空運転する(葉打機、粗揉機)等のことが効果的であることを明らかにしました。
 これらの成果は、パンフレットに取りまとめ、経済連や茶業会議所等の業界団体を通じて技術普及を図りました。
(茶業研究センター 研究統括監 小泉豊)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466