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ホーム > 組織別情報 > 産業部 > 農林技術研究所 > 研究所ニュース > 詳細

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更新日:平成25年1月30日

静岡県農林技術研究所

No.19/ 平成25年1月/ 研究所ニュース

視点

環境保全型農業最前線                             研究統括監 多々良明夫

 環境保全型農業技術といえば、化学肥料と化学合成農薬の削減が双璧となっています。これらについて、現在、当研究所で取り組んでいる研究を紹介します。
肥料の主成分は窒素、リン酸、カリですが、この内リン酸とカリは世界の資源量が減って価格が高騰し、全量輸入に頼っている日本では危機的状況です。しかし、今まで主に土壌改良資材として使用してきた家畜糞たい肥にはリン酸とカリが含まれており、その有効活用により化学肥料の削減が期待できます。そこで、土壌環境科では、牛糞たい肥に含まれるリン酸とカリが作物にどの程度吸収され、それにより、野菜の肥料がどれくらい削減できるかを研究しています。
 次に化学合成農薬の削減に関する研究です。最近の病害虫は農薬が効かないものが残り、問題となっています。そこで植物保護科ではネギの病害虫を対象に、農薬だけに頼らない研究を行っています。ネギを加害する害虫には天敵がたくさんいますが、ネギ畑の周囲や畝の間にムギなどの植物を植えると天敵が増加することがわかりました。また、土壌病害には輪作を組み合わせた防除が効果的です。これらをすべて組み合せた総合的な防除法の確立を目指しています。
 その他に、これら二つの科で行っているほとんど研究が環境保全を目的にしており、チンゲンサイの有機肥料だけによる栽培、天敵を利用したウイルス病の防除、光を利用したメロンの害虫の防除等の研究を実施しています。前出の2課題も含め、これらの成果に期待してください。

トピックス

ふじのくに農芸品フェア2013で農林技術研究所の公開セミナーを開催、品種登録出願

○ふじのくに農芸品フェア2013で農林技術研究所の公開セミナー

●テーマ 農芸品を科学する!? ちょっと役立つ“おいしい話”
●日 時 平成25年2月23日(土) 13:30~16:00
●場 所 静岡県コンベンションアーツセンター「グランシップ」9階910会議室
●参加費 無料 ●定員 100人
●申 込 http://www.agri-exp.pref.shizuoka.jp/info0028.html よりチラシをダウンロードして、必要事項を記入のうえ、農林技術研究所へお申込みください。

○ラッキョウとネギの種間雑種「NR静育1号」を平成24年12月3日に品種登録出願しました。

研究情報

熱帯果樹を活用した伊豆観光活性化

画像:青い果実を実らせたパパイヤ

青い果実を実らせたパパイヤ

 伊豆農業研究センターのある賀茂郡東伊豆町稲取と東京気象台の平年値(1981~2010年)を比べると、稲取の方が夏に1~2度低く、冬は0.5~1度高い結果でした。伊豆は夏涼しく、冬暖かい気候といえます。この気候を利用した新しい観光資源を開発し、伊豆地域の観光活性化に役立てるため、熱帯・亜熱帯果樹の試作をビニルハウスで行っています。温暖な気候を活かし、加温無しか少しだけの加温で生育し、果実を早く実らせる果樹種を選定することを目標に、島バナナ、ジャボチカバ、グアバ、パパイヤなど10種以上を試作しました。
 この中で、パパイヤは8月初めから開花し始め、試作1年目で果実をつけました。8月中に着果した果実はその後落果しましたが、9月中旬以降に着果した果実は、1月初め頃まで肥大し、最大で550gの果実になりました。しかし、果実は青いままで、成熟にはいたりませんでした。ただ、青い未成熟の果実を野菜として利用する食文化が沖縄や東南アジアには存在します。今後、未成熟果実の利用方法を検討する予定です。
 ただし、冬期間に無加温のままでは、パパイヤの生育は停滞し、寒害により枯死してしまいました。今後も熱帯果樹の試作を継続するとともに、パパイヤの省エネ栽培の方法を検討する予定です。

菌類を利用して花粉飛散を防止する!

画像:スギ黒点病菌処理液の散布により枯死したスギ雄花

スギ黒点病菌処理液の散布により枯死したスギ雄花

 現在4人に1人がスギ花粉症に苦しんでいると言われています。花粉症対策として、花粉の少ない品種等を開発中であり、本県でも平成26年春から植栽が開始されます。しかし、すべてのスギの植え替えにはかなりの年月を要します。そこで、森林総合研究所との共同研究により、スギの雄花を枯れさせる菌類である「スギ黒点病菌」を使った、花粉飛散防止試験に成功しました。
 「スギ黒点病菌」は、スギ生育地域に広く天然分布すると考えられ、雄花のみを枯死させます。これまで雄花を効率的に枯れさせる本菌処理液の開発や、最適散布時期等を明らかにし、散布から3ヶ月余で80%以上のスギ雄花を枯死させ、花粉の飛散を抑えることができました。散布した立木の生育にはほとんど影響がなく、他の多くの樹種の生育への影響もないことから、即効性があり環境にやさしい花粉飛散防止技術として期待されています。
 現在、野外に生育する立木に処理液を散布し、本県での最適散布時期と効果を確認する野外実証試験を実施しています。
 今後は森林への施用方法や環境への安全性を明らかにして実用化を目指していきます。


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466