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ホーム > 組織別情報 > 産業部 > 農林技術研究所 > 研究所ニュース > 詳細

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更新日:平成26年2月3日

静岡県農林技術研究所

No.25/ 平成26年2月/ 研究所ニュース

視点

上品な甘い花の香りをもつ「煎茶」の開発 茶業研究センター 研究統括監 望月和男

画像:

 本県の茶業は、栽培面積、生産量、生産額ともに全国第一位で、県内農業に占める割合も産出額で19%を占めています。しかし、現在、緑茶の需要はピーク時の約80%、リーフ茶は約60%、価格は約65%に低下しており、本県の茶生産量の96%を占める煎茶の需要回復が課題となっています。
 近年、各種調査から消費者が香り高いお茶を望んでいることが明らかになってきたことから、香りを強化した新たな煎茶を開発し、普及することで、課題解決を考えています。
 当センターでは、数年前から、煎茶の消費量が少ない比較的若い年齢層の消費者を中心に、香りに特徴のある茶に評価が高まっていることを把握し、平成22年度から香りの強化をテーマに静岡型発酵茶の研究開発を行ってきました。この中で、摘採した生葉を15℃の低温で長時間(約16時間)保管し、保管中に30分間程度攪拌する香気発揚処理を行うことで、ジャスミンラクトン等の主要10香気成分量がこれまでの緑茶の10倍以上増加することを明らかにしました。
 香り高いお茶といえば本県の山のお茶があげられ、昭和40年代中山間地域では、手摘みや手バサミで昼から夕方までお茶を摘み、これを気温が下がり冷えた生葉置場に広げ、傷まないよう時々撹拌しながら一晩保管し、翌朝製造するという茶生産が行われていました。生葉の質や気温、時間などの条件がそろった時、稀に甘い花の香りのする煎茶が生産されることが知られており、今でも当時の香り高き山のお茶を熱望している茶商が数多くいます。
 当センターでは、中山間地の香り高きお茶の生産条件と静岡型発酵茶の研究で明らかにした長時間の低温保管と撹拌という香気発揚条件に類似点があることを見出しました。これをベースに、香気発揚装置の開発や既存の蒸製製茶機械を活用した製茶技術等を確立し、普通煎茶や深蒸し煎茶とは異なる上品で甘い花の香りをもつ新たな第三の「煎茶」を開発・普及し、煎茶の需要回復を図ってまいります。

トピックス

行事案内

【第7回伊豆農業研究センター公開デー】
1 日  時  平成26年2月8日(土) 9:30~16:00
2 会  場  伊豆農業研究センター(賀茂郡東伊豆町稲取3012) ℡ 0557-95-2341 

【平成25年度 茶業研究センター研究成果発表会】
1 日  時  平成26年3月7日(金) 10:00~15:45(9:30開場)
2 場  所  菊川文化会館アエル(菊川市本所2468-2) ℡ 0537-35-1515

研究情報

沢ワサビ根こぶ病の発生生態の解明と防除方法の開発

 静岡県の特産であるワサビは、高級食材として知られる農芸品です。このワサビに、平成15年頃から根こぶ病が旧中伊豆町で発生し、その後同地域を中心に発生が拡大し問題となっています。本病は根や根茎に白色の大きなコブが生じ、その後コブは黒変・崩壊します。根茎に発生すると出荷不能となるため収益に与える影響が極めて大きな病害です。
 このため、伊豆農業研究センターわさび科では、平成20年度からワサビ根こぶ病の生態研究と防除研究に取り組んでいます。これまでに発生要因や生態に関して、①パイプ栽培は発生を助長する。②土壌中の菌密度が102~103個/乾土g以上になると発生する。③病原菌は用水を介して下流のわさび田に蔓延することなどを明らかにしました。
 防除方法としては、パイプ栽培ではパイプ内土壌に石灰質肥料の苦土セルカを3g施用することで発生を軽減できることを明らかにしました。また、熱水土壌消毒を試みたところ高い防除効果を示し、苦土セルカ施用との組み合わせにより、根茎での発生を完全に抑えることができました。熱水土壌消毒は他の土壌病害に対しても効果が期待できることから、今後も処理条件や処理方法を検討し、実用化に向けた研究を進めてまいります。           (伊豆農業研究センター わさび科 科長 西島卓也)

天然乾燥による高品質なスギ梁桁(はりけた)材生産

 近年、住宅に用いられる構造用木材にも安定した品質が求められており、寸法精度の高い乾燥材の需要が高まっています。静岡県では、品質・性能の優れた県産材を「しずおか優良木材」として認定し、その普及に努めています。しかし、スギの梁桁用の平角製材(以下、梁桁材)は断面寸法が大きいことから乾燥に多くのエネルギーを必要とし、
表面の割れが多く発生するという課題がありました。
 そこで、割れ止め処理と省エネである天然乾燥を組み合わせ、スギ梁桁材の乾燥技術を開発しました。乾燥後の含水率(木材に含まれる水分の量)目標を、しずおか優良木材の乾燥基準である20%としたとき、春に開始した場合は6ヶ月で5割が、7ヶ月で8割が基準を満たし、冬に開始した場合は10ヶ月で5割が、12ヶ月で8割が基準を満たしました。また、天然乾燥後に発生した表面割れは、割れ止め処理により従来と比べて約1/4に軽減しました。新たな乾燥技術の乾燥期間や品質が明らかになったことから、今後、県内製材工場への普及を進め、高品質な県産材がより多く供給されるよう支援してまいります。
                                         (森林・林業研究センター 木材林産科 主任研究員 星川健史)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466