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ホーム > 組織別情報 > 産業部 > 農林技術研究所 > 研究所ニュース > 詳細

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更新日:平成26年5月29日

静岡県農林技術研究所

No.27/ 平成26年6月/ 研究所ニュース

視点

オランダに何を学ぶのか 研究統括監 堀内正美

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 1990年代に施設園芸関係者の間で、オランダ視察が流行ったことがあります。その結果、何が得られたか。それは、彼我の違いに気づいたことでした。オランダには蒸れるような暑い夏がありません。また、豊かな自然もありません。日本の野菜園芸の技術開発に貢献された高野先生は、名著「園芸通論」で、アジアモンスーン地帯での園芸研究の難しさについて嘆いていらっしゃいました。
 オランダに学ぶべき点は多くありますが、条件の違いを十分に考えたうえで学ぶべきです。オランダの属するEU共通市場には5億人が生活し、近隣諸国から生鮮農産物が供給されるので、トマト、パプリカなど特定の品目に特化して施設園芸生産をしています。温和な風土で実験科学的に検証しやすい環境で技術開発も進みます。高野先生の嘆きはそこにありました。
 作物に対するCO2施用は1960年代にオランダや西ドイツ、米国、日本でほぼ同時に実用化研究が始まりましたが、その後、北欧では普及し、日本では温室メロンでのみ普及しました。オランダの温度の低さが効率的なCO2施用を可能にし、一方、日本は、換気回数が多く非効率な施用のため、試験研究の成果はありましたが、現場での普及にはつながりませんでした。
 温度湿度の変動域が大きく、しかも高品質な農産物が求められる日本では、オランダで成功したような単純なアルゴリズムでは十分な収量品質は得られません。そのため、我々は、日本の気候風土の中で、オランダの技術を越える栽培管理・環境制御方式を構築すべく現在取り組み始めています。

トピックス

行事案内  農業法人協会と静岡県農林・畜産研究所との意見交換会を開催

 静岡県では、平成26年度から29年度までを期間とする本県の農業・農村の基本指針となる「静岡県経済産業ビジョン(農業・農村編)」策定し、本県の農業・農村を将来にわたって発展させていくため、①農ビジネス販売額の増大、②ビジネス経営体を核とした農業構造の構築、③農地の確保と保全、を目標に掲げて施策展開を図ることとしています。
 本県農業を成長産業として発展させるため、現在の法人経営における技術課題や今後の経営発展・規模拡大のための技術的課題について、今後の効果的な研究推進や技術活用を進めるため、静岡県農業法人協会と農林・畜産技術研究所との意見交換会を6月6日(月)に静岡県農業会館において開催します。

研究情報

農商工連携によるいわたにんじんプロジェクトでの商品開発研究について

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いわたにんじんプロジェクトは、地元の食材を用いた商品開発を目的とし、平成24年度から磐田市主導により発足したプロジェクトです。このプロジェクトは、磐田市、農業生産法人(農健、グリーンフィールド、上村農園、遠中農園、土屋ライス)、食品加工会社(丸紅食品、CNCJ)、管理栄養士、静岡県立農林大学校、静岡県中遠農林事務所、静岡県農林技術研究所から構成され、それぞれの強みを活かしながら、連携して商品開発をしています。磐田産のニンジンを使用したドレッシング、ペーストなどを開発しています。
当研究所では、更なる新商品開発につなげるために農産物を用いた高齢者向けの食べやすい加工素材の研究を担当しています。
この研究は、40℃から95℃の間で温度を一定にして蒸すことができる低温スチーマーを用いて、高齢者が食べやすくて風味も良く、かつ加工による栄養成分の損失が少ない条件を明らかにし、その成果を商品開発につなげることを目標としています。
ニンジンに関しては、90℃、30分加工で容易に噛める硬さとなり、かつ加工による栄養成分(β-カロテン、糖など)の損失が少ない条件であることを明らかにしています。今後、ニンジン以外でも適正な加工条件を明らかにし、その成果をにんじんプロジェクトの中で活用し、高齢者向けの商品開発(蒸し野菜パック等)に活かしていきたいと考えています。(品質・商品開発科 研究員 豊泉友康)

カキ栽培の省力化が期待できる全国初のわい性台木の育成

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カキは、樹体が大きくなりやすく、一定の収量を得るまでの期間が長いといった欠点があり、高齢化が進む生産現場で問題となっています。果樹では、栽培したい品種を、根を持った別の個体(台木)に接ぎ木して栽培しますが、当センターでは木の大きさを小さく保ち、植え付け後早くから果実を収穫できるなど、生産性向上が期待できる台木の開発を進め、「静カ台1号」及び「静カ台2号」2品種の選抜・育成に成功しました。両台木は、カキのわい性台木※1品種としては全国初の登録となります。
 「静カ台1号」及び「静カ台2号」は、市販のヤマガキ台木と比べてわい性で、植え付け後の早期収量性に優れており、改植後の省力化や収量性向上を図るのに適しています。特に「静カ台2号」ではわい性程度が更に強いことから、傾斜地での利用やより省力化を求める場合に適しています。
 両台木を利用した17年生「前川次郎」での着果位置を調査したところ、「静カ台1号」では、地上から2m未満の高さに、また「静カ台2号」では、1.8m未満の高さに9割程度着果しており、脚立をほとんど使わずに作業を行えることが確認されました。
 今後は、生産現場への普及を進め、カキ栽培の省力安定生産の確立に向けて支援してまいります。
※1 わい性台木…樹体の生育を抑制して木を低くする性質を持つ台木
(果樹研究センター 落葉果樹科 研究員 服部憲明)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466