• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 組織別情報 > 産業部 > 農林技術研究所 > 研究所ニュース > 詳細

ここから本文です。

更新日:平成26年10月1日

静岡県農林技術研究所

No.29/ 平成26年10月/ 研究所ニュース

視点

木を見るか森を見るか  研究統括監 市川 健

画像:

  「木を見て森を見ず」という諺があります。‘部分にとらわれて全体を見渡せない’というような意味で、あまり良いたとえでは使われないようです。果樹栽培で、木(1本ずつの果樹)や森(果樹園)がどのように当てはまるのか、考えてみました。
  みかんでは、ずっと1本ずつの樹に焦点を当ててきました。基本的な管理である整枝や剪定では、枝の配置や密度を最適にして日当たりを確保し、果実の品質を上げ、1本ずつの樹の生産性を最も良くすることが目標でした。この技術の積み重ねと農家の努力によって、品質の良いみかんが生産されてきました。極端な言い方かもしれませんが、優れた樹が並んでいる畑が、優れたみかん園(森)だったのです。
ところが、経営の規模が拡大し、運搬車やスピードスプレーヤなどの機械導入が進み、省力化や効率化(労働生産性の向上)が重要な課題となると、従来の樹づくりは必ずしもベストではないということがわかってきました。
果樹研究センターでは、平成26年度より新成長戦略研究課題「大規模みかん園経営を目指した静岡方式垣根型成園化技術に関する研究」を開始しました。みかん樹を1本ずつではなく集団として垣根状に作り、機械導入に適した果樹園にし、今までと同じように高品質のみかんを生産することで、ほ場生産性と労働生産性の双方をベストにしていこうという取り組みです。開発すべき関連技術が多く、息の長い研究ですが、みかん栽培での発想の大転換であると考えています。そう遠くない将来、みかん園の様子は一変しているかもしれません。

トピックス

事業案内

○10月3日(金) 商工業者と農林技術研究所との懇話会(会場:農林技術研究所)
 農林業ビジネスに関心のある商工業者の方に、農林技術研究所の研究成果をご覧いた だき、6次産業化を目指した共同研究や商品の開発のアイデアについて研究所の職員と 意見交換をします。

○10月8日(水) 果樹研究センター秋季研究成果発表会(会場:浜松市みをつくし文化センター)
 果樹研究センターの試験研究成果を、より多くの県民に知っていただき、果樹に対する関心を高めるとともに、これら技術の現場への普及を図るため研究成果発表会を開催します。

○10月19日(日) 茶業研究センターお茶フォーラム(会場:茶業研究ンター)
日本茶インストラクター(首都圏及び静岡県在住の方)を対象とした“茶の新需要開拓”のための集いです。
茶研センターが開発した「香りの緑茶」と「白葉茶」の2つの新しい緑茶について説明し、意見交換します。



研究情報

温室基礎部を中心とした断熱強化による暖房費の削減

画像:

施設園芸では作物の栽培適温を維持するために、多くの燃油が必要となります。近年、重油価格は高騰し続けており、今後、安定した経営を行うためには、暖房コストを削減する必要があります。
 温室メロン栽培用のスリークォーター型温室で、熱の漏れを調べてみると、基礎コンクリート部から多くの熱が漏れていることが分かりました。
そこで、この部位に厚さ5cmの発泡スチロールを貼り断熱強化したところ、温室外に漏れてしまう熱を防ぐことで、5~10%程度重油消費量を削減できました。重油100円の場合に、暖房費の削減効果は約48万円/10a/年、断熱強化に要する資材費は約8万円/10a/年で、断熱強化によって得られる暖房コスト削減額と比べれば資材費はわずかで、温室基礎部の断熱強化による経営メリットは大きいものとなります。
(農林技術研究所 野菜科 上席研究員 今原淳吾)

伊豆地域に自生するキイチゴの特性

画像:

伊豆半島は、海や山など入り組んだ地形により、様々な植物が自生する自然が残され、未利用の植物
が多数存在しています。当センターでは、これらの未利用植物を観光資源として活用するため、カワヅザクラの開花予測や、野草を栽培化した「賀茂十一野菜」などの研究・開発を行ってきました。果樹では、キイチゴ類が多種分布していることから、キイチゴ属野生種の栽培利用を進めており、分布、果実品質及び果実の機能性について調査してきました。
 果実の成熟時期が5月のカジイチゴ、クサイチゴ、モミジイチゴ、6~7月のナワシロイチゴ、11~1月のフユイチゴなど様々なキイチゴ属野生種の分布が、海岸、林野などで確認されました。果実品質は、年次変動がありますが、糖度10~12度、pH3~5と爽やかな酸味を有し、果実色も鮮橙~濃橙赤と、種類によって果実の成熟時期、味や色が異なり、幅広い利用が可能であることがわかりました。生果としての利用はもちろんですが、色、香り、食感を生かして、リキュールなどの酒類やケーキ・ゼリーなどの菓子類の加工原料としても利用できることがわかりました。また、キイチゴ属野生種の果実は成分にポリフェノール類を含み、果実の赤みが濃い種ほど多く含まれています。
 現在、キイチゴ属野生種の特産化に向け、研究センター内や現地に実証ほを設け、栽培方法を検討しており、初夏から夏季、冬季に味わえる爽やかな果実として生産・販売体制を整備し、地域の活性化に繋げていきたいと考えています。
(伊豆農業研究センター 栽培育種科 上席研究員 武藤浩志)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466