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ホーム > 組織別情報 > 産業部 > 農林技術研究所 > 研究所ニュース > 詳細

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更新日:平成26年12月1日

静岡県農林技術研究所

No.30/ 平成26年12月/ 研究所ニュース

視点

新成長戦略研究の推進状況   技監   増田 智

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 静岡県の森林資源は、現在、成熟期にあり、この充実した森林資源を有効に活用し、持続的な森林経営を構築することが、現在、県の森林・林業施策を進める上で、最重要な行政課題となっています。
 このような課題に対応するため、森林・林業研究センターでは、次の2課題を新成長戦略研究として取り組んでいます。
 1つ目の「“森林の都”を実現する県産材の需要と供給の拡大のための技術開発」では、県産材を一層活用するため、工業技術研究所と連携し、公共施設や民間商業施設で使用する新たな外構材、内装材、家具材を開発するとともに、大口需要者に原木を山から直接安定供給する体制整備に必要な技術として、特に、3Dデジタルカメラの画像処理による原木材積の自動計測プログラムを開発しています。
 次に、「森林・林業再生を加速する静岡型エリートツリーによる次世代省力造林技術の開発」では、県産材の増産に必要となる主伐(皆伐)を促進させる上で課題となっている、植栽・育林・シカ対策等の再造林経費を削減するため、初期成長と強度に優れ、少・無花粉の「静岡型エリートツリー」の品種開発、また幅広い植栽時期を可能とし、活着の優れるコンテナ苗の生産・造林技術の開発、さらに、伐採・搬出と同時にコンテナ苗を植栽する「一体的森林更新新手法」による省力的造林技術の開発を進めています。
 これ以外の研究課題としては、近年、増加しているイノシシやシカによる農林産物や森林に対する被害対策があり、そのために取り組んでいる新成長戦略研究「イノシシと戦う集落づくりと森林づくりに必要なシカ管理に関する研究」では、市町ごとの獣種別農林産物被害状況把握システム、森林での効率的なシカ捕獲のためのくくりわなの静岡仕様改良版、雌シカの捕獲を進めるための雌雄判別キットなどを開発しており、さらに硝酸塩入りの餌による捕獲方法の研究も進めています。
 当研究センターでは、今後も、これらの研究成果を広く県民や関係者等へ情報発信と普及を行っていくとともに、行政課題の達成のため更に研究を進めていきます。

トピックス

品種登録出願状況

 平成26年度は、いちご「きらぴ香」、中晩柑「静姫」、キウイフルーツ「静岡ゴールド」、「にじ太郎」の4品種について品種登録の出願中です。

研究情報

新たまねぎのセルトレイ育苗技術開発

画像:アルミ蒸着フィルム遮光処理

アルミ蒸着フィルム遮光処理

 浜松地域は全国で唯一、1~3月に収穫される“新たまねぎ”の栽培が盛んで、高販売価格を武器に15億円の生産額をあげています。
 新たまねぎの育苗は残暑の厳しい8月下旬に開始しますが、植物の特性上、高温条件下においては発芽・生育が劣るため、機械移植用のセルトレイ育苗注)での苗の歩留まりは70%程度と低く、植え付け作業を機械化することが難しい状況にありました。
 そこで、種まきから発芽までの7~9日間、アルミ蒸着フィルムでセルトレイを遮光し、地温を30℃以下に抑制することで、発芽率を95%程度に向上することに成功しました(写真1)。さらに、これまで難しいとされてきた苗の水管理方法として、新たに底面給水方式を開発し、簡単な装置で均一かつ確実な水管理を実現しました(写真2)。
 これらの研究成果を用いることで、セルトレイ苗の歩留まりを90%以上に向上させることができます。苗質の向上により、全自動移植機の導入可能性も高まり、現在、人力で行っている植え付け作業を10倍以上に高能率化することが期待できます。本年度は、これらの技術を用いた栽培実証試験を現地の大規模生産法人において実施中です。
(農林技術研究所 野菜科 研究員 望月達史)

温州みかんの点滴施肥による苗木の育成促進効果と早期成園化に向けた取組

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果樹研究センターでは、経営規模拡大を目指す生産者の支援を目的とした研究を進めています。
平成26年度に開始した新成長戦略研究では、「楽・早・多(らくそうだ)」をキーワードとして、みかん苗木を早く大きく垣根型の樹形に育てる技術と、病気に強い台木を選抜する研究を行っています。ここでは、「早く」樹を大きく育てるための技術開発について紹介します。
 温州みかんは植えてから2年くらいで果実が着き始めますが、おいしい果実が採れないこと、その後の樹の生育が鈍くなることから、もう1年間収穫を我慢して樹を大きくします。実質的には、園地に苗木を植えると、3年間は収穫できないことになります。
このため、苗木・幼木の施肥、かん水に、「点滴かん水同時施肥」技術を利用して、未収穫期間を1年短縮する研究を行っています。「点滴かん水同時施肥」とは、養水分を点滴チューブで少量ずつ土壌に滴下させ、無駄なく樹に吸収させる方法です。これまでに、1年生苗木が、通常の6割の肥料成分で3割程度大きくできることがわかりました(写真)。少ない養水分を吸収するために細根が発達し、効率的に吸収できるようになって、樹の生育が進んだと考えられます。
 今後は、早く樹を大きくするための苗木・幼木の養水分管理をマニュアル化し、生産者、苗木業者へのフィードバックを目指します。        (果樹研究センター 生産環境科 上席研究員 中村明弘)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466