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更新日:平成28年4月4日

静岡県農林技術研究所

No.38/ 平成28年4月/ 研究所ニュース

視点

伊豆地域の振興を図るグランドデザイン  伊豆農業研究センター長 澤野 郁夫

画像:

ワサビ新品種‘伊づま’

 伊豆地域は、観光を基幹産業として、豊富な地域資源を活用した振興が図られてきましたが、観光交流客数の伸び悩み、高齢化など、現在、様々な課題が見られます。このため、伊豆地域では、「伊豆を一つに」を合言葉に、市町を越えた広域連携を目指し、平成25年4月に「伊豆半島グランドデザイン」が策定され、平成27年4月には「美しい伊豆創造センター」が設立されました。
 この重点戦略の一つに「交流産業クラスター(観光客をもてなす観光資源)の創出と再生」が上げられ、訪問者におもてなしの心で接し、魅力ある観光資源を提供することにより、伊豆ブランドの再構築を図っていくこととなりました。
 このようなことから、伊豆農業研究センターでは、地域特産物の振興と観光利用農産物の開発を目指し、研究に取り組んでいます。地域特産物としては、カーネーション、マーガレット、ニューサマーオレンジ、ワサビにおいて新品種育成や新たな栽培技術の開発を進めています。また、観光利用農産物としては、カワヅザクラや賀茂十一野菜などを中心に自生植物などの栽培利用を検討しています。また、日頃からJA、市町、観光協会などの関係機関と連携を図り、成果の普及に努めています。
 平成19年に伊豆農業研究センターが発足してから来年は10年目を迎え、節目の年に当たることから、地域に貢献できる研究を理念として、「伊豆半島グランドデザイン」に則し、地域振興に資する研究の将来方針について地域の人々とともに構築してまいりたいと思います。

研究情報

キウイフルーツの授粉用花粉に関する新技術

画像:育成雄品種「にじ太郎」

育成雄品種「にじ太郎」

 キウイフルーツは雌雄異株のため、雄樹の花粉を、雌樹の雌花に人工授粉することが必要で、従来、授粉に用いる花粉は、自らのほ場で採取していました。しかし、花粉の採取作業は時期が集中し、かつ作業に多くの時間を要することから、現在では、輸入花粉の利用が一般的になっています。
 県内で、産地化を進めている「レインボーレッド」は、開花期が既存の雄品種に比べて早いことから、生産者の多くは、輸入花粉に依存しています。
 しかし、昨年度「キウイフルーツかいよう病(Psa3)」が県内で発生し、樹が枯死するなど、産地に大きな打撃を与えました。日本国内への病原菌の侵入ルートとしてニュージーランドからの輸入花粉が疑われたことから検疫が強化され、その影響で輸入花粉の価格は前年の約4倍に高騰したことから、花粉使用量を削減する技術開発が急務となっています。
 このため、果樹研究センターでは、「レインボーレッド」用の雄品種「にじ太郎」を育成するとともに、花粉使用量の削減に向け、授粉方法、摘蕾程度、花粉の希釈倍率について研究しました。その結果、「にじ太郎」をレインボーレッドの樹の一部に高接ぎし、1~2m程度の枝を2.0m間隔で配置し自然受粉させることで、約80%の結実率を実現しました。また、人工授粉では、充電式花粉交配器を用いた粉末授粉により、強めの摘蕾の上、花粉希釈倍率15倍により、現在普及している溶液受粉(200倍)に比べ、花粉使用量を約75%削減できました。今後は、開発した受粉技術を早期に普及させ、キウイフルーツの安定生産を推進してまいります。
(果樹研究センター 落葉果樹科 上席研究員 村上 覚)

牛ふん堆肥に含まれる肥料成分を活用し施肥量を削減

画像:

 県内で生産される堆肥の大半を占める牛ふん堆肥には、窒素、りん酸、加里などの肥料成分が含まれますが、従来の作物が利用可能な成分量を簡易に測定する方法がなかったため、施肥設計には反映されてきませんでした。この結果、堆肥に含まれる肥料成分が過剰となり、土壌に蓄積することとなりました。
 当研究所では、国の実用化開発事業で開発された「家畜ふん堆肥の窒素簡易分析法」での0.5M塩酸抽出法について、窒素だけでなく、りん酸、加里成分の有効成分量も測定できることを明らかにしました。この簡易分析法を用いて畜産堆肥共励会出品堆肥を分析した結果、りん酸は平均で81%(40~100%)、加里は平均94%(80~100%)が、作物が利用できる有効成分量であることがわかりました。
 2月収穫の露地キャベツ栽培において、牛ふん堆肥の有効肥料成分量を0.5M塩酸抽出法で測定し、その分の化学肥料を削減しても収量は同等で、肥料費を6~9千円/10a(19~32%)削減できることを実証しました。
(農林技術研究所 土壌環境科 上席研究員 渥美和彦)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466