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ホーム > 組織別情報 > 産業部 > 農林技術研究所 > 研究所ニュース > 詳細

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更新日:平成28年6月2日

静岡県農林技術研究所

No.39/ 平成28年6月/ 研究所ニュース

視点

商品力を高める技術開発への取り組み   研究統括監(栽培研究領域) 竹内 隆

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 農業生産において、単なる収量の増加ではなく、いかに余剰投資に回せる(拡大再生産)収益を増加させるかが重要な課題となっています。収益を増加させるには、農産物が「商品力」を備えていなければなりません。「商品力」には、①品質、②納期、③宣伝力、④安定価格、⑤機動力、⑥情報精度のバランスが求められ、これらを持続させ、消費者から認知と信頼を得たとき、初めてブランドが構築されます。
 上記の「商品力」のうち、①、②が栽培技術で打開できる部分です。いかに、一定以上の品質の農産物を効率良く生産できるか、消費側から求められる需要に応え、計画生産・供給ができるか、その技術が重要となります。そしてこの技術を開発するうえでは、植物の生理・生態反応を明らかにすることが基本となることから、これが工業製品と決定的に異なる点で、季節や年次変動の要因も総合的に判断しながら実施する必要があります。
 農林技術研究所の栽培研究領域では、作物、野菜、花きの品種と栽培技術を研究開発しています。作物では粳米、糯米、酒米、小麦を、野菜ではイチゴ、メロン、トマト、レタス、タマネギを、花きではキク、ガーベラ、バラを中心として、高品質・多収・計画生産を視点に、収益性の高い栽培技術開発に取り組んでいます。これからも研究センスに磨きをかけ、一方で地道な試験データを積み重ね、「商品力」の高い農産物を生産するための新たな技術開発に取り組んでまいります。

研究情報

新たまねぎ栽培の省力機械化技術開発に取り組んでいます

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 当研究所では、浜松地区特産の“新たまねぎ”栽培にかかる労働時間を5割削減する機械化技術の開発を行っています。
全国で唯一1~3月に出荷される“新たまねぎ”は、栽培のほとんどが手作業で、年間216時間/10aを要する大きな労働負担が問題となっています。そこで、新たまねぎ栽培で特に労働力を要している育苗・移植作業と、収穫・調製作業について、省力的な作業方法や機械を開発しました。
 従来、“新たまねぎ”では困難であった高温時期の育苗において、セルトレイ苗の底面給水育苗技術を開発し、良苗率94%を得ることに成功しました。このセル苗を利用して全自動機械移植を行ったところ、正常植付率92%を達成しました。これにより手作業だった植付作業を機械化でき、能率は7.5倍に向上し、本技術は産地の大規模法人にも導入されるようになりました。
 また、収穫においては、“新たまねぎ”栽培に対応する収穫機を新たに開発しました。マルチフィルムを剥がしながら同時に掘り取りできることが特徴で、マルチ除去、掘り取り、コンテナ収容までを一台で作業します。現在、農業機械メーカと共同で市販化に向け開発中です。
これら一連の開発技術を導入すると、慣行栽培の約半分となる労働時間100時間/10aに大幅な省力化が図られることから、今後、産地への普及拡大を進めてまいります。
(経営・生産システム科 上席研究員 山根 俊)

温州みかんの機能性成分の非破壊推定

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 平成27年11月から、三ケ日みかんの包装資材に「骨の健康に役立つβ‐クリプトキサンチンが含まれています」と表示された商品が販売されるようになりました。これは、新たな機能性表示食品制度へのJAみっかびの届出が受理され、生鮮食品で初めての機能性表示食品となったためです。
 果樹研究センターでは、届出を支援するため、「攻めの農林水産業の実現に向けた革新的技術緊急展開事業」において光センサ選果機を使って成分保証を行う技術について研究を行い、品種ごとにβ‐クリプトキサンチン含有量と糖度の検量線を作成した結果、正の相関が見られ、光センサ選果機を使ったβ‐クリプトキサンチン含有量の推定が行えることがわかりました。 
 このため、光センサ選果機で糖度が低い果実を除くことで、β‐クリプトキサンチン含有量が保証基準以上となることがわかりました。
 現在、この成果を活用し県内の主な温州みかん産地が、三ケ日みかんに続いて届出に取り組んでおり、今後、県内産‘青島温州’の多くで機能性表示販売が行われることになります。健康志向に対応した新たな需要を喚起することにより、温州みかんの消費拡大につながることが期待されます。
(果樹研究センター 栽培育種科 上席研究員 濵﨑 櫻)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466