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更新日:平成29年10月1日

静岡県農林技術研究所

No.47/ 平成29年10月/ 研究所ニュース

視点

静岡県茶業の振興に向けた4つの戦略的研究の推進 茶業研究センター長 平出裕之

 茶業研究の推進にあたっては、静岡県茶業の強みを更に引き出し、茶生産者・茶業団体・消費者等のニーズに対応した技術研究開発が必要となります。
 このようなことから、県の茶業振興施策の推進に資する「新成長戦略研究」により、現在、茶業研究センターでは、4つの主要プロジェクト研究に取り組んでいます。
 ①まず、県経済産業部の方針である『農業ロボットの開発』として、茶園における「無人走行ロボット」や「無人航空機・ドローン」による摘採・防除・施肥などの省力作業システムや、茶樹のセンシング(病害虫、水分量等)による精密農業技術の開発を目指しています。 9月には「静岡県ロボット研究会茶業部会」をスタートさせ、茶生産者、茶業団体、機械メーカー、行政が連携し、本県における茶業ロボットの研究と実用化を推進します。
 ②次に、食品用途などを中心に国内外で需要が増加している『抹茶(てん茶)研究』として、県内主要品種に適した被覆技術、香りや色を高める生葉処理技術及び蒸熱技術の開発や、画像解析などICT技術を用いた実用化技術の開発研究に取り組んでいます。
 ③3つめに、『茶の機能性研究』として、茶に含まれリラックス効果が期待されているテアニンについて、生葉処理によるテアニン増強技術及び非破壊分析による成分保証技術の開発を行っています。
 ④4つめに、この5年で金額が2.3倍に伸びている輸出について、アメリカ・EU・東南アジアに対する『輸出拡大研究』として、生産性の高い有機栽培技術や、被覆栽培における農薬安全技術の開発に取り組んでいます。
 茶葉研究センターでは、今後、更に低コスト・省力化研究などにも取り組み、本県茶業の振興に向けた、課題解決型の研究を推進してまいります。

研究情報

ネギ類における農薬に頼らない害虫防除技術の開発

 近年、ネギ栽培において殺虫剤抵抗性を発達させたネギアザミウマが問題となっています。一方、県内のネギほ場では本害虫の有力な土着天敵と考えられるクモ類やヒメオオメカメムシ等の発生が確認されています。そこで、これら土着天敵を有効活用する防除体系を開発しました。
 5~6月定植の秋冬作シロネギほ場で、定植と同時にムギ類を間作し、土着天敵に影響が少ない農薬を選択して使用することで、殺虫剤使用回数を慣行の半分程度に減らしても慣行と同等の防除効果が得られることを明らかにしました。間作ムギにはリビングマルチ用オオムギ品種‘百万石’が適しています。本品種は、6月上旬までに播種すると8月末までには枯死し、土寄せ作業の障害とはなりません。また、ムギ類を間作すると土着天敵のコモリグモ類とヒメオオメカメムシが増加すること、ネギほ場で採集したこれら天敵からネギアザミウマDNAが検出され、天敵として一定の役割を果たしていることが明らかとなりました。
(植物保護科 上席研究員 土井誠)

省力できる柑橘の年1回施肥

 温州みかんでは一般的に1~2月に土壌酸性度を調節するための石灰質資材、その後、窒素肥料を主体とした配合肥料等を3月中下旬(春肥)、6月中下旬(夏肥)、11月上中旬(秋肥)に施用します。加えて、年明けに収穫する中晩柑では肥効を維持するために9月上旬にも初秋肥を施用します。このように柑橘栽培では年間4~5回の施肥が行われますが、この施肥作業の労力を削減するために、年1回施肥法の開発に取り組みました。
 溶出速度の異なる複数の肥効調節型肥料に窒素、リン酸、カリ、石灰、苦土等の単肥を加えることで、県内の主力品種である‘青島温州’では慣行施肥法とほぼ同じ肥料の溶出状況を再現することができました。
 実際に、果実収穫後の11月~1月の年1回施肥により樹勢を維持し慣行施肥方法と同程度の着果数と果実品質が得られました。また、肥料の配合を変えて、県東部地域で生産が盛んな‘寿太郎温州’、伊豆地域の‘日向夏’、中部地域の‘はるみ’用の年1回施肥用の肥料を施用した結果、樹勢を維持し慣行施肥方法と同程度の着果数と果実品質が得られました。本技術を導入することで、施肥作業の時間が慣行施肥法と比較して35~67%短縮することができました。    (果樹研究センター 生産環境科 上席研究員 江本勇治)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466