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更新日:平成29年12月1日

静岡県農林技術研究所

No.48/ 平成29年12月/ 研究所ニュース

視点

新時代の静岡県果樹農業を支える研究開発を目指して 果樹研究センター長 神谷 義之

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 本県果樹農業者の高齢化による栽培面積減少、地球規模での気候変動が徐々に進行する中、果樹研究センターは、2年余り前に清水区茂畑の基盤整備地内へ移転し、新時代の本県果樹農業を支える研究開発を目指し、大きく分けて三つの方向で研究を進めています。
 その一つが、生産性革新と高品質を両立する技術の開発です。技術革新が急速に進む無人航空機を樹園地農業に活用する研究として、無人ヘリコプターを活用した農薬散布や施肥の超省力化、マルチローター(ドローン)で得られる着花・着果量などの生体情報を生産現場で活用する精密生産管理技術の開発を、当センターが中心となり多くの外部機関と協働して進めています。 また、移動・運搬作業をロボット化する作業者追従式の作業車、作業用機械・ロボットが導入しやすいカンキツやカキにおける低樹高の樹形管理技術の研究なども進行中です。
 二つ目が、気候変動に適応する技術や品種の開発です。温暖化に対応しウンシュウミカンでは、浮き皮軽減剤散布と冷風貯蔵中の青色LED光照射を組み合せた長期貯蔵技術、主力の‘青島温州’より約1か月収穫時期が遅く4月まで貯蔵できる品種の開発を進めています。
 また、キウイフルーツでは、かいよう病の発生抑制に向けた防除技術や品種の開発に取り組んでいます。さらに、来年度からカンキツ・ナシ生産者が害虫の土着天敵を簡易に増殖して利用する技術開発も行う予定です。
 三つ目は、新たな需要を生む高付加価値化技術の開発です。カンキツ類の機能性成分増加技術、ミカンの輸出拡大を視野に入れた紫外光などを活用した腐敗防止技術の開発を進めているほか、果実の簡易な皮むき技術の適応品目の拡大に向けた研究を行っています。
 果樹研究センターは、今後も本県果樹農業の発展に貢献するべく、さらなる研究の推進に取り組んで参ります。

研究情報

カワヅザクラの切り枝利用技術

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 カワヅザクラは、伊豆の観光を代表する景観植物であり、河津町と南伊豆町で2月から始まる桜まつりには約110万人の観光客が訪れます。
 伊豆農業研究センターでは、このカワヅザクラを、切り枝として、年末からの観光PRや市場出荷、桜まつり期間中に販売するため、関連する技術の開発を進めています。
 カワヅザクラを年末に開花させるためには、加温前の低温遭遇や薬剤処理による休眠の覚醒が必要なため、これまでに、休眠の覚醒に効果のある処理温度と日数、休眠覚醒した花芽が開花するまでの所要日数を温度別に明らかにしました。その結果、休眠に入ったばかりの切り枝を10月下旬に採取し、10℃で24日間ほどの低温処理後に加温すれば、樹上での開花と遜色ない花を、12月上旬に咲かせることが可能になりました。
 また、現在は庭先などで鑑賞用に植栽されているカワヅザクラから切り枝を採取して直売所などで販売していますが、今後は切り枝専用の畑を設けて切り枝を採取することを想定し、苗を植えてから短い年数で安定して切り枝が採取できる仕立て法について、検討を進めています。市場へ出荷できる新たな特産品としてだけでなく、カワヅザクラ関連商品の販売促進、駅や旅館、直売所などでのディスプレイや展示販売によるシーズン前の観光PRへの利用が期待されます。 (伊豆農業研究センター 栽培育種科 科長 種石 始弘)

ヒノキ根元材の家具への利用

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 近年、輸入木材の高騰や他地域との差別化等の観点から、家具材として地域産木材を使いたいというニーズが高まっています。家具材には、意匠性の観点等から節の少なさが求められますが、スギやヒノキ等を活用しようとすると、手入れ不足の森林が増えている現状のため、節の少ない板材を調達するのは困難です。一方で、地面に一番近い部分の根元材は、節は少ないと予測され、比較的調達しやすいものの、建築材や合板用には向かないため、林内に放置されています。そこで、根元材の家具材への利用の可能性について検討しました。
 実際に林地に残されたヒノキ根元材を採取し、製材、人工乾燥した板材について、節の出現状況、反りの発生状況等を調査した結果、節や反りの少ない良質な材が十分採取可能であることが分かりました。製材したヒノキ根元材を用いて、家具メーカーに家具の試作を依頼したところ、これまで使用していた北米材と同等に使用可能との評価が得られました。
そこで、本研究で採取したヒノキ根元材を利用して、地元の業者と共同で卓上小物家具の商品化を行い、百貨店等で販売を行いました。今後、山元で根元材の安定した供給体制が整えば、十分活用可能になると考えられます。
(森林・林業研究センター 木材林産科 上席研究員 佐々木重樹)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466