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ホーム > 組織別情報 > 産業部 > 農林技術研究所 > 研究所ニュース > 詳細

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更新日:平成30年2月13日

静岡県農林技術研究所

No.49/ 平成30年2月/ 研究所ニュース

視点

「開かれた研究所」を目指して   所長 岡 あつし

画像:

アオイパーク

 農林技術研究所は、主に農林業者の方に向け生産や加工技術、流通などの研究を行っていますので、日ごろ一般の県民の方々との関わりは少ないのが実情です。
 しかし、農林産物は最終的に一般の方々に食されたり、生活に使用されたりするわけですから、広く県民の方に本県産の農林産物の魅力や、当研究所の研究内容を知っていただいて、本県の農林業に理解を含めていただくことはとても大事だと考えます。
 そこで昨年11月、一般の方を対象に当所の研究内容を紹介するとともに農産物の栽培技術や品質について科学の視点から解説する公開セミナー「農産物を科学する~知って得するおいしい話~」を開催しました。
 講師は若手研究員が務め、それぞれが担当する、トマト、イチゴ、もち米、切り花について、栽培条件によるおいしさの違い、新しい品種の特性、新しい利用方法などをわかりやすく説明し、試食や体験もしていただきました。約150人の受講者があり、野菜ソムリエさん、日本茶インストラクターさんなども多く参加していただき、質問も活発に出て研究員との有意義なやり取りがみられ、終了後のアンケートからも多くの方に満足いただけたことが伺えました。また、SNSで内容や感想を発信していただいた方もあり、大変ありがたいと思います。 
 以上は、県民の方に向けた「開かれた研究所」の取組でしたが、一方、農林業の枠を越えて産業界に向けた対する「開かれた研究所」であることも大事です。近年、IT技術の発展は目覚しく、農林業分野でも高度な環境制御、AIやロボットなどの導入により、省力化、効率化、高精度化が期待されます。当研究所でもこれらの研究を行っていますが、それには、専門の知識や技術を持った分野の方々との共同研究が不可欠です。
 昨年8月、県は沼津市に農・食・健のアグリ・オープンイノベーション拠点として「AOI-PARC」(アオイパーク)をオープンしました。ここは、産官学金・農商工連携の研究拠点として位置づけられており、さまざまな分野の主体の参加により、革新的な技術の創出が期待されます。当研究所も研究員を駐在させ、企業や大学との共同研究を行う予定です。
 このように、多分野において「開かれた研究所」であることを目指し、幅広く知見を取り入れて新たな農林業の技術発展に生かして行きたいと考えています。

研究情報

蒸発散量に応じた自動給液制御装置の開発

画像:開発した自動給液制御システムの液晶画面

開発した自動給液制御システムの液晶画面

 トマトの栽培において、給液管理は非常に重要です。給液が多すぎれば、果実が変形し、糖度が低下します。逆に、給液が少なければ、生育遅延や着果不良等が発生します。トマトが必要とする吸水量は、葉面積の増大といった長期的な変化と、天候等の短期的変化の影響を受け、これらが複雑に絡むため、給液管理の失敗が多く、生産者は給液管理に細心の注意を払っています。
 この問題を解決するため、私達は、開発した葉面積推定センサと環境データからトマトの蒸発散量を推定し、蒸発散量に応じて自動給液するシステムを開発しました。本システムの特徴は、①天候や成育ステージに応じて給液量が自動的に適切に変わるため給液の失敗が少なくなる、②これまで数値として把握が難しかったトマトの葉面積や蒸発散量をリアルタイムに把握し適切な判断が可能になる、ことが挙げられます。実際に、現地実証試験で収量向上効果が認められたことからも、開発システムは、安定的な給液管理と省力化によって、栽培規模の大規模化に寄与できると考えています。現在、開発システムがメーカーから市販化されたため、今後は普及に取り組んでいきます。
(農林技術研究所 野菜科 上席研究員 今原淳吾)

消費者ニーズに応えるチャ新品種の育成

画像:ゆめするが

ゆめするが

 静岡県内の茶園の約92%を占めるチャ品種「やぶきた」が、これまで、静岡県をはじめ我が国の茶業発展に果たした役割、貢献は多大なものがあります。しかし、「やぶきた」の一極化に伴い、品質の画一化、労働力の集中など弊害も生じています。このような中、消費者の嗜好の多様化に伴い、消費に占める緑茶(リーフ茶)の割合が減少傾向にあり、「やぶきた」のみでは消費者ニーズに十分対応できなくなってきました。
 茶業研究センターでは、様々な消費者嗜好に対応するため、毎年、約3,000粒の交配種子を播き、試験ほ場で約3,300種類を栽培し、そのうち約1,000種類について茶の製造、品質評価を行うなどの試験を重ね、味、香り、色などに様々な特徴を有する新品種の育成に取り組んでいます。
 近年では、芳醇な香味と色が優れる「つゆひかり」、香りに特長がある「香駿」(こうしゅん)、緑鮮やかで多収性の「ゆめするが」、上質な味と香りの「しずかおり」などを育成してきました。
 今後も、消費者ニーズに対応し、茶の消費拡大につながる新品種育成に取り組んでまいります。
(茶業研究センター 栽培育種科 上席研究員 片井秀幸)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466