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更新日:平成30年8月1日

静岡県農林技術研究所

No.52/ 平成30年8月/ 研究所ニュース

視点

施設園芸をめぐる技術的課題について 研究統括監 大須賀隆司

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 本県の施設園芸は、温暖な気候と大消費地に近い立地条件を生かし、古くから特色ある生産が行われています。本県園芸の起源をたどると、古くは、徳川家康公が駿府に大御所としていた慶長年間には、現在の静岡市の三保地域において、油紙障子のフレームを用いてナスが栽培されていたことが知られています。また、今から100年以上前の明治から大正時代にかけては、全国に先駆け、西部地域を始め、県内各地において、ガラス温室を用いたメロン、トマト、キュウリ等の施設栽培が始まっています。その後、幾多の変遷を経て、高品質の野菜、花きを生産する園芸県として発展してきており、これまでに、時代の先駆として生産性革新と高品質を両立する施設環境制御や養液栽培等の多くの生産技術を生み出してきました。
 一方で、生産現場においては、生産者の高齢化と新規就農者の不足等によって生産体制は弱体化しつつある状況にあります。そこで、これまでの歴史の中で培われた高水準の施設園芸技術をICTやAIを活用した新技術と組み合わせ、未来に向けて継承する技術の開発が重要であると考えられます。また、生産面では、高品質生産と効率的生産を実現できるビジネス経営体といった新たな担い手の育成が急務となっています。
 昨年までの新成長戦略研究「高品質な大規模施設野菜生産を可能にする成育情報活用型スマートアグリシステムの開発」の成果として、植物の成育状態を把握する技術を発展させ、経験の浅い新規農業者や農業参入企業等でも的確な栽培管理ができ、高品質なトマトの安定生産が可能となる養液管理システムを開発しています。また、イチゴにおいては、株元にCO2を局所施用する技術の開発やビニルハウス内の温度や湿度、風量、CO2濃度などを複合的にコンピューターで制御し、収量を増加させる研究を実施しています。バラやガーベラ等における施設花きの環境制御技術の研究においては、夏期の高温対策(ヒートポンプ夜間冷房、ミスト&ファン昼間冷房)や秋~春期のCO2施用に関する研究を進めています。今後も本県施設園芸の発展に貢献するべく、生産現場や国、大学等との研究機関と連携しながら、さらなる研究の推進に取り組んで参ります。

研究情報

ドローンを用いた新しい茶園管理技術の開発

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 農業分野において、ドローンは、イネ、ムギ、大豆等の農薬、肥料及び種子の散布に利用され、更に、生育状態のセンシングなどにも広く利用されています。当茶業研究センターでは、平成28年度から県の新成長戦略研究プロジェクトとして、茶園でのリモートセンシング(遠隔探査)による茶樹の生育状態や病害虫診断に関する研究を行っています。今回は、茶園の病害虫診断について研究成果を紹介します。
 上空から、ドローンに搭載したデジタルカメラで茶園を撮影し、この画像から病害虫の被害を推定します。茶の新芽の生育に大きな被害を与えるチャノミドリヒメヨコバイについて、可視画像の色情報に基づき、これを演算式により色加工することで、被害程度を検出しました。右図は、茶園の画像を被害程度により色分けしたものです。画像右上が濃い青色で、被害が最も大きく、下側は緑色で、被害があまり見られないことが分かります。病害虫は、あるポイントから発生し、茶園全体に広がっていくことから、広範囲な茶園でも、病害虫の発生を早期に把握することができ、精密で効率的な防除を行うことが可能となります。
(茶業研究センター 茶生産技術科 研究員 亀山阿由子)

主伐後再造林の省力化実証

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 静岡県内のスギやヒノキの人工林が利用可能な林齢となっています。森林の多面的機能を持続的に発揮させるためには、成熟した森林資源を有効に活用し、偏った林齢を平準化する主伐(皆伐)と再造林が必要です。しかし、現状では主伐後の植栽と育林、獣害対策等の経費が、伐採によって得られる収入を大きく上回ると試算され、主伐が進まない要因となっています。この状況を打開するために、再造林におけるコスト削減を実証研究しました。
 集材に用いた機械で地拵えを行い、初期成長に優れるエリートツリー苗で下刈り回数の低減を図り、植栽効率が高く活着に優れるコンテナ苗を植栽すること、設置経費が安価な斜め張りシカ柵、坪刈りによる下刈り等を導入することで、初期投資額を下げることが可能となります。地形や林業の経営目標に合わせた低コストな再造林が図られます。
(森林・林業研究センター 森林育成科 上席研究員 袴田哲司)


お問い合わせ先

静岡県農林技術研究所
〒438-0803 静岡県磐田市富丘678-1
電話番号:0538-35-7211 ファックス番号:0538-37-8466