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更新日:2017年5月19日
成果写真集【研究課題名】根圏を制御する茶液肥管理技術の確立<2014~2016年度>
・茶の栽培において、一般的な固形肥料のうね間施肥では、施肥場所が根から離れているため肥料が十分吸収されず、肥料の流亡も少なくない。
・そこで、根圏を制御した新たな液肥管理技術を確立する。
・今回検討した根圏を制御する茶液肥管理技術とは、うね間の内側である樹冠下にかん水チューブを設置して、1回あたりの施肥量を減らし多回数施肥する施肥方法(液肥による少量多回数施肥)である。
・一番茶前の施肥量を高める一茶前重点施肥では、慣行の固形肥料より、年間で約1割収量が増加した。また時期別施肥を等分施肥する一定液肥区より、やや収量が増加した。
・さらに、窒素利用率が高まり、溶脱水も環境基準以下で、荒茶の官能評価も、40kg慣行とほぼ同等だった。
・以上より、少量多回数施肥する根圏を制御した新しい茶液肥管理は、収量が増加し肥料効率が高まることが明らかとなった。根圏を制御する茶液肥管理技術は、「効率的で環境にやさしい施肥管理技術」といえる。
(担当/茶業研究センター生産環境科)
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