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成虫は6月中下旬と8月中旬の年2回発生する。
成虫は葉に産卵し、1~2週間後に孵化する。1回目の発生では発生ピークの15日前後、2回目は5~7日後が防除適期となる。
ウンカ類のうち、セジロウンカとトビイロウンカは6,7月に海外より飛来する。成虫は株元の茎に産卵し、増殖する。トビイロウンカは8月以降に急増し、坪枯れの原因となる。
斑点米カメムシ類のうち、県内水田周辺ではアカスジカスミカメとアカヒゲホソミドリカスミカメの発生が多い。出穂後、水田周辺のイネ科雑草から水田内に飛び込む。
主に夏から秋にかけて多発する。多くの作物に寄生し、著しい被害を与える。卵塊で産卵するため、ふ化幼虫は集団で加害しかすり状に葉肉を食害する。老齢幼虫は夜間活動し、葉脈や葉柄だけ残して暴食する。
オオタバコガはキク、トマト、レタス、イチゴなど多種の作物を食害する。幼虫は作物体表面ではなく、作物体内部に侵入し主に果実(内部)や花、つぼみ、芽を好み食害する。作物によっては葉や茎も食害する。
秋に多発する。地域によっては春先にも発生のピークが見られる。多くの作物に寄生するが、特にネギ類の主要害虫である。卵塊で産卵し、ネギの葉の内部やキクの新芽など植物体に潜り込んで食害することが多い。
寄生はアブラナ科植物に限られる。一般に春と秋には発生が多くなる。幼虫は葉裏から表皮を残すように加害する。成熟幼虫の体長は12mm。成虫の体長は6mmで背面にダイヤ型の模様がある。
幼虫が地下部を食害すると急激にしおれる。成虫はどんな植物の葉も食害する。
チャの主要害虫。静岡県では年4回発生するところが多い。幼虫は成葉・古葉を上下2枚とじあわせて食害する。防除は葉をとじ合わせる前のふ化間もない若齢幼虫を対象に薬剤散布を行う。防除適期はふ化最盛期となる成虫発生ピークから7~10日後。
幼虫が潜葉期を経て三角巻葉を作り、その中で葉を食害して糞をためる。
この三角巻葉が荒茶製造に混入すると、中の糞によって品質が低下する。
成虫の発生ピークと新葉開葉期が重なると被害が大きくなる。防除適期は新芽の生育期で、脱皮阻害剤は卵の時期、その他の薬剤は潜葉期頃まで。
ヨモギエダシャク
年間3~4回発生する。ふ化幼虫は体長2mm程度だが、成長すると50mm程度になる。葉の硬軟問わず、中肋または葉柄だけ残して食害する。
ナガチャコガネ
成虫は体長が12mm前後の茶色のコガネムシ。
幼虫が茶樹の根を食害することで、一番茶の萌芽が遅れたり、新芽の生育が不揃いになるなど生育不良となる
チャ、ナス、イチゴなどの害虫で、葉を吸汁加害する。吸汁された葉は黄化、褐変し、奇形となったり落葉する場合もある。冬季に茶園では低温と短日により雌成虫は朱色の体色となり、休眠状態となって越冬する個体が多い。休眠個体は薬剤感受性が低いため、茶園の春先の防除は休眠が明けて産卵を開始してから行う。
チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ
果樹の害虫。年による発生の変動が激しい。スギやヒノキなどで発生し、成虫で越冬する。餌となるスギやヒノキの毬果の量が少ないと果樹園への飛来時期が早まり加害が増加する。
ナシヒメシンクイ、チャハマキ、チャノコカクモンハマキの、落葉果樹園に設置したトラップでの誘殺状況
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